先日、岐阜県にあるタイル工場を見学させていただきましたので、一部、ご紹介いたします。
今回は、名古屋駅から電車で「JR多治見駅」に移動し、北口のロータリーで車に乗り換えて、
タイル工場3社に伺いました。
「多治見」と言えば、天気予報などで、夏場の日本の最も暑い場所として紹介されるエリアですが、
2016年に「モザイクタイルミュージアム」開館するなど、「タイルのまち」としても有名なエリアです。
JR多治見駅の駅舎は、床や壁に多くのタイルが施工されていましたが、
改札口正面に見える、縦4M×横10Mの巨大な陶壁が駅を行きかう人々を出迎えてくれて、
「タイルのまち」であることを実感します。
七代 加藤幸兵衛氏作の陶壁「ひびきあう声」
床のタイルに近づいて見てみますと、「視覚障害者誘導用ブロック」もタイルでした。
移動中に車窓から見えた土岐川です。
最初に伺ったのは、株式会社大畑窯業様の工場です。
乾式プレス成形と鋳込み成形工程、スプレーで仕上げている施釉工程、ミニトンと呼ばれる
25Mのトンネル窯の焼成工程などを拝見しました。多治見駅舎の床や壁のタイルは、
大畑窯業様のタイルが採用されています。この記事の駅舎の画像の床や壁のタイルをご覧ください。
大畑窯業様の工場見学を終えたタイミングでお昼の時間となりました。
多治見エリアでは、仕事の合間にサクッとお食事を頂ける「うどん」か、元気になれる「鰻」が名物とのことで、
今回は、明治34年創業の老舗のうなぎ日本料理「澤千」に伺いました。
東京の焼き方とは異なり、表面がパリッと焼きあがった鰻で、大変美味しく頂きました。
お昼を頂いた後は、織部製陶株式会社・瑞浪工場様へ伺いました。
自社でつくられた原料を保管するための原料庫、真空式土練機による湿式押出成形工程、手作業で表面の柄付け、
釉薬をどぶ付けで仕上げている工程、50Mのトンネル窯で還元焼成工程を拝見しました。
最後に、聖和セラミックス株式会社様の工場へ伺いました。
モザイクタイルを300mm角の貼り板に並べてモザイク柄を作り、バラバラにならないようにする
ための紙貼りの工程を拝見しました。木製の貼り板だけでなく、樹脂製の貼り板もオリジナルで
製作されていました。また、オリジナルタイルも製造されているため、鋳込み成形機や、電気釜、
サンドブラストの専用機械なども拝見しました。
多治見駅に向かう途中で、本庁オリベストリート沿いの、今年の4月28日にオープンした
複合施設「かまや」に立ち寄りました。
この日は、イベント会期中で、「かまや」を運営するメーカーの電気釜を使用して製作された、多くの作家さんの
コーヒーカップが展示されていました。
帰りは多治見駅南口ロータリーに到着し、エレベーターで改札に向かう途中の外壁に、
大畑窯業様のタイルが施工された壁を拝見しました。
最後になりましたが、
株式会社大畑窯業様、織部製陶株式会社・瑞浪工場様、聖和セラミックス株式会社様、
お忙しい中、丁寧に工場内のご説明を頂き、誠にありがとうございました。
焼き物としての魅力の強い日本のタイルは、多くの方の手作業で製造されていることに
感動しました。これからも、世界に誇れる日本のタイルを製造し、
未来へ受け継がれていただきたいです。
株式会社アークテック
TEL: 03-5422-6491
弊社取り扱いのタイルについてのお問い合わせは「CONTACT」ページからお願いいたします。
22nd, May, 2023